パンでSDGsに貢献!~廃棄パンでビールを作る取り組みとは~

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 SDGsとは、Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の略称で、持続可能でよりよい社会の実現を目指す世界共通の目標です。2015年の国連サミットで採択され、貧困や教育、飢餓、環境問題など17のゴールが設けられました。各国ではこれを受け、食品ロス削減や省プラスチック、食材の再利用などの流れが生まれています。今回の特集では、特にパン業界における様々なSDGsの取組みをピックアップしていきます!

食品ロスの削減

 農水省・環境省の調査(2016年度)によると、日本の人口1人当たりの食品ロス量は年間約51キログラムだそうです。廃棄物の処理には多額のコストがかかると同時にCO2を排出します。また世界の7人に1人の子どもは食事に困っていると言われている中、このような問題を解決しようと、様々な取り組みが行われています。
 フードシェアリングアプリTABETEは、パン屋さんを含む飲食店の売れ残りを検索し、お得な価格で購入(レスキュー)できるサービスです。大人気のパン屋さんのパンを半額で買えることもあるのだとか。
 rebakeは、全国のパン屋さんからパンを取り寄せるサービスです。普段食べられないパンが食べられ、さらに廃棄パンを減らすことができます。
 ある大手コンビニエンスストアは、消費期限の延長や小容量商品の開発、納品期限の見直しなどを行ったことで、販売期限切れ商品数を削減することに成功しています。

パッケージにおける取り組み

https://www.naturasi.it/

 SDGsの取り組みの一環として、包装に対する工夫もあります。
 イタリアのNaturaSi社が販売するグリッシーニ(写真)は、パッケージが再利用品または再利用可能素材となっています。またプラスチック部分は生分解性で、環境にやさしいつくりとなっています。
 またイギリスのRoberts社が販売する製品は従来よりも薄いプラスチック製包材を使用することで、省プラスチックを実現しています。

パンの再利用

https://www.frankful.se/products/soft-tortilla/, https://www.toastale.com/

 スウェーデンのOrkla Foods社が販売するトルティーヤ(写真左)は、別のトルティーヤを製造する際に余ったトルティーヤ生地を再利用して作られます。またパッケージは100%植物由来で、再密封可能なため食品ロス削減にも貢献しています。
 イギリスのToast Ale社が販売するビール(写真右)は、廃棄予定のパンを炭素源に醸造されます。パンを提供するメーカーは廃棄代がかからないため、Toast Ale社に無償で廃棄パンを配送でき、その結果ビールの製造コストをカットできます。この取り組みは食品ロスの削減に貢献できるだけでなく、ブランド価値の向上や認知にもつながっています。

 最近は日本でもポリ袋が有料化になるなど、SDGsに対する世間の関心は日に日に高まっています。これからは単なる消費活動だけではなく、その消費が何につながるか、誰のためになるのか、先を考えた消費活動が増えてくるのではないでしょうか。

(参考文献)
・MINTEL, https://clients.mintel.com/report/a-year-of-innovation-in-bread-bread-products-2020, (参照 2020/11/11)
・外務省HP, https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/index.html, (参照 2020/11/11)
・政府広報オンライン, https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201303/4.html, (参照 2020/11/11)

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