キサンタンガムとは~基礎から徹底解説

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食品のドレッシングやソースの粘度付けに使われる増粘剤の一つ、キサンタンガム。

その他、冷凍食品やカスタードクリームにも使用されている多糖類です。キサンタンガムはどのようなものなのか、特性や他の多糖類との相乗効果について解説します。

キサンタンガムとは

キサンタンガムとは、微生物(Xanthomonas campestris/キサントモナス キャンペストリス)から生産される増粘多糖類です。 

グルコースの主鎖にマンノース、グルクロン酸からなる側鎖がついた構造を持っています。主鎖が短く、側鎖が長いのが特徴で、この構造であることが安定につながっています。

製造は、キサントモナス キャンペストリスの種菌から発酵させた後、回収し、精製、乾燥、粉砕して行われます。

キサンタンガムの特徴

キサンタンガムは、主な用途として増粘目的とゲル化目的の2種類があります。

増粘目的では、キサンタンガム単体として使われ、ドレッシングやソースの粘度付けに利用されます。

ゲル化剤目的では、ローカストビーンガムと併用することでゲルを形成する性質を利用します。つまり、キサンタンガムは単独の使用だけでなく、他の素材と組み合わせることで、多くの食品に利用することができます。例えば冷凍食品、カスタードクリームなどで利用されています。

特性

・冷水可溶
キサンタンガムは、温水はもちろん、冷水にも可溶の特性を持ちます。

 ・粘度が高い
キサンタンガムは、少ない添加量で高い粘度をもつことが特徴です。低濃度、低シェア(回転数)では他の多糖類と比べて高粘度です。後述の通り擬塑性流動であるため大きなシェアがかかると粘度は大きく低下する傾向にあります。(グラフ参照)

・耐熱性・耐酸性・耐塩性・冷凍解凍耐性
キサンタンガムは、耐熱性・耐酸性・耐塩性・冷凍解凍耐性があり、さまざまな条件に対応できる性質を持っています。

 ・擬塑性流動(シェードプラスチック性)
キサンタンガム溶液は、擬塑性流動という流動性を持ちます。擬塑性流動とは、力を加えると粘度が低くなり、力を加えないで置いておいた状態では粘度が高くなる性質のことをいいます。ドレッシングやソースなどで使用する際は粘度が低くなるため、流れやすいので使いやすくなります。一方、静置しておくと保形性、安定性が得られます。例えば、「容器を振ってサラダにかける際には流れやすくなり、サラダにかかった後は流れず野菜にまとわりつく」のような場面で利用されています。

キサンタンガムの相乗効果

キサンタンガムは、グァーガムやローカストビーンガムなどの多糖類と併用することで、相乗効果が得られます。それぞれの相乗効果を詳しく解説します。

グァーガムとの相乗効果

このグラフは、キサンタンガムとグァーガムとの総添加量を0.5%として、それぞれの混合比率を変えて調製した溶液の粘度変化を表しています。縦軸が粘度、横軸がグァーガムとキサンタンガムの混合比率です。

キサンタンガムとグァーガムは、「28」の割合の溶液で最大の粘度を示すことがわかります。ゲル形成はしないものの、粘度が大幅に上昇します。

つまり、それぞれ単品で使用するよりも、併用したほうが、飛躍的に高い粘度が得られる、つまり相乗効果が得られます。このグァーガムとキサンタンガムの組み合わせは、非常によく使われる組み合わせです。

ローカストビーンガムとの相乗効果

このグラフは、ローカストビーンガムとキサンタンガムの配合割合と、ゲル強度との関係を示したものです。どちらも単体ではゲル化しませんが、2つを併用することで、相乗効果によりゲル化します。

まとめ

キサンタンガムは、高粘度が特徴の多糖類で、主にドレッシングやソースなどによく利用されています。また他の多糖類との相乗効果でゲル化する性質も特徴的で、さまざまな食品に利用されています。食品開発のヒントとしてぜひお役立てください。

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