「とろとろ」「ぷるぷる」美味しさを引き出す ゲル化剤・増粘剤

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今回は、私たちが日常的に口にするものにも含まれている、ゲル化剤・増粘剤に関する基礎知識・使用用途について解説します。また、ゲル化剤や増粘剤の使用実例として、デパ地下商品開発の実例を挙げ、そこから商品開発時のヒントを導き出します。

ゲル化剤・増粘剤とは

ゲル化剤・増粘剤とは、食品に粘度をつけたり固めたりするために使用される食品添加物の総称です。食品に添加されるものには、大きく分けて植物由来のものと微生物発酵によって得られるものの2種があります。私たちが日常的に口にするものにも含まれており、今回はこのゲル化剤・増粘剤についての基礎知識と使用用途をお伝えした上で、商品開発におけるヒントを導き出します。
代表的なゲル化剤・増粘剤の原料はでん粉などを発酵させて作られるキサンタンガム、海藻から抽出されるカラギナン、マメ科の植物の種から抽出されるグァーガムなどがあります。そのほとんどは多糖類(糖がたくさんつながったもの)です。粘度を調節することで食材に程よく絡むようにするため、具材を分散させるため、食感を向上させるために使用されています。

主な使用用途

私たちは日常生活の中で、ゲル化剤・増粘剤を口にする機会は決して少なくありません。そのゲル化剤を含む代表的な食材として「ゼリー」「プリン」「ジャム」などが挙げられます。それらは「ペクチン」や「カラギナン」などのゲル化剤を使って製造されることが多いです。ゼリーやプリンのぷるぷるとした食感や、ジャムのとろっとした粘度にはゲル化剤や増粘剤が使用されているのです。意識しないうちに私たちは「ゲル化剤」や「増粘剤」を口にしており、身近な食品添加物でもあります。また、ゲル化剤・増粘剤は食感を向上させるだけでなく、見た目の部分でも美味しさを引き出す大きな役割を果たすこともあります。

商品開発時の課題と解決策

ゲル化剤や増粘剤の利用事例としてデパ地下商品の例をご紹介します。

デパ地下の課題

デパ地下のお惣菜商品は包装された市販品のようにパッケージに入っていないため、「見た目」がより重要となってきます。ショーケースの中で商品をいかに綺麗に見せ、お客様に足を止めて頂き購買に繋げるかがカギとなってきます。また、外食とは異なり、中食は消費と購買のタイミングがずれます。そのため、購入した商品を自宅に持ち帰って食べることを想定して商品の規格を構築しなくてはなりません。自宅に持ち帰るまでに商品が温度変化に耐えられるか、持ち帰る際に与えられる振動で商品が荷崩れしないか、など様々なことを想定しなくてはならないのです。

商品開発の実例:「茄子の煮物」の売上回復の秘訣とは?!

これは、実際にデパ地下の総菜店で「茄子の煮物」の商品開発をお手伝いした際の例です。「茄子の煮物」は秋〜冬にかけて、煮物の汁を片栗粉であん状にして販売していました。春になり、気温の上昇に伴い売上が低迷。そこで、片栗粉で汁をあん状にしていたものを、ゲル化剤で汁をジュレにし、商品のリニューアルをかけて再販しました。すると、売上が2倍ほどに伸びました。

何でとろみをつけるか、固めるかが重要

煮物の汁にとろみをつけてあん状にする際、一般的に片栗粉やくずが使用されます。ですが、その調理法ではあんが白濁し、更に熱が加わるとだれやすい性質があります。そのような商品を、春〜夏の気温が高い時期に持ち帰りをすると、家に持ち帰った時にはとろみが無くなり、液状化してしまっているというケースもあります。これはお客様からのクレームに繋がることもあります。そこで、増粘剤を使ってとろみを持続させたり、ゲル化剤を使用して透明感のある透き通ったジュレ状にすることで、買った時と変わらない商品をお客様に召し上がっていただくことができます。
今回は夏場の商品だったのでジュレ状になるゲル化剤で商品に清涼感をもたらし、夏らしい涼味を演出しました。増粘剤やゲル化剤は食感に付加価値をつける役割を果たすだけでなく、見た目の美味しさを引き出す役割もあるのです。

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当社が開発した、消費者の相反する欲求を融合させた食品素材の事例を、2週にわたってご紹介いたします。食品開発のご参考にしていただければ幸いです。

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