シロキクラゲ多糖体“トレメルガム”
基礎特性と冷凍食品への利用今回は、冷凍ソースの解凍時の離水防止としてシロキクラゲ抽出物「トレメルガム」の効果をご紹介します。
目次
冷凍ソースの解凍時に離水が生じて、ソースが染み込んでしまうということが課題のひとつとして知られています。そこで今回は冷凍ソースの解凍時の離水防止効果をご紹介します。試験方法としてはステンレス缶に水飴を計量し撹拌しながら、加工澱粉、トレメルガムを添加しました。その後醤油、みりん、砂糖、水を添加し90℃以上で5分加熱したのち、冷却し24時間冷凍保存を行いました。解凍を行った後、ろ紙の上に9gを載せ、冷蔵で2日間保存した後の脱水円を確認しました(図1)。その結果、加工澱粉のみのコントロール区ではろ紙への離水の広がりがみられましたが、テスト区(加工澱粉+トレメルガム添加区)では離水が少なくなっていることが確認することができました。
また、同様に作製したソースをフライ製品の上に載せて、冷凍、レンジアップ後の様子を比較しました(図2)。コントロール区では衣にソースが染み込んでいましたが、テスト区では染み込みがなく衣がよりサクサクな状態になっていました。保水性の高いトレメルガムを調味料に使用することで、冷凍解凍後の染み込みを抑制し衣の食感改良や見た目の改善の効果があることを確認することができました。
さまざまな応用例ができるトレメルガムですが、今回は冷凍ソースの品質向上についてご紹介しました。
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