植物性食品のトレンド
おしゃれで豪華な食事をするイメージのあるフランス。しかし、多忙を極める現代において、フランスの伝統的な食事を摂るのはなかなか難しそうです。2018年11月に弊社社員がフランスを訪れ、スーパーを中心に市場調査を行ってきました。フランス現代っ子は実際にどのような食事をしているのでしょうか?商品棚からや現地の情報から、その食生活を覗いてみましょう。
目次
平日は極めてシンプル。朝食は写真のようなシリアルクッキーなど、昼食には、レディーミールや「スナッキング」と呼ばれる軽食で手軽に済ませる傾向が高くなってきています。最近の人気商品はサラダ・タンパク質・デザートがセットになった「サラダボックス」。手軽でかつヘルシーで、忙しい現代人には嬉しい商品ですね。
実は、平日でも2時間レストランでワインを飲みながら昼食をとっていたのは、40年前のフランス人。最近では、平均35分で昼食を済ませ、ワインは高めのものを週末にだけ飲むのが一般的な傾向となっているそうです。「アペリティフ」と呼ばれる、食事前に集まり食前酒や仲間とのおしゃべりを楽しむひと時は、現代フランス人にとって欠かせないものとなっています。フランス人宅のディナーに20時に招かれると、延々とアペリティフとおしゃべりが続き、夕食のテーブルに着くのは21時半ということもよくあるそうです!
日本では朝食として人気なヨーグルトも、フランスでは「ヘルシーなデザート」という認識で、朝食にはあまり食べないそうです。下降傾向が続く乳製品市場のテコ入れとして植物性商品を発売する企業が増え、今や豆乳、アーモンドミルク、ライスミルクなど多種多様な植物性ヨーグルトが棚に並んでいます。こういった植物性のミルクは単体でも売られており、オーガニック品も販売されています。
また、フランスでは健康意識や食に対する意識が高い人々の間で、植物性食品が年々増えているようです。ひよこ豆や大豆、小麦タンパク、エンドウ繊維を使用した疑似肉の新製品も数多く発売されています。しかし、実際にベジタリアン、ヴィーガンの人口は5%にも満たないそうです。では、誰がそのようなベジタリアン製品を購入しているのでしょうか?それは、肉の消費量を減らすだけという「フレキシタリアン」の人々。フレキシタリアンの人口は28%と、ベジタリアン、ヴィーガンと比べて非常に割合が高いです。動機としては宗教的理由やダイエットからだけではなく、動物愛護や環境保護といった意味合いも強いようです。完全菜食主義には抵抗がある人でも、フレキシタリアンなら気軽に始められそうですね。
もともと健康意識が高いといわれているフランス人。ヨガや水泳に取り組む人も多いですが、近年は特にジョギング人口の割合が非常に増えているようです。人々の意識としては、スリムになりたいというよりも、体型の維持や病気にならないための健康づくりという点が強いようです。
そんな中、レディーミール商品にも先述の“植物性”や“減塩”を謳ったものが増えていたり、栄養価をA-Eまでランク付けした表示があるようです。こちらは国の指標となっており、表示が分かりやすいため、これらの表示開始以降、消費者は自然と栄養評価の良いものを選ぶようになったそうです。また、「ウェイトウォッチャーズ」という面白いプログラムもあります。
ウェイトウォッチャーズとは、米企業ウェイトウォッチャーズ社が考案した人気のダイエットプログラムです。下記のようにポイント制で行うゲーム感覚のダイエットです。
1.自分の持ちポイントを設定
性別、年齢、身長、体重、活動レベル(1日にどれくらい体を動かしているか)をもとに、自分のポイントが設定されます。
2.ポイントの範囲内で食事を選定
商品それぞれにポイントがついており、自分の持ちポイントを超えないように食事を選んでいきます。カロリーを計算する手間もいりません。
3.野菜や果物はポイント0
野菜や果物にはポイントが課されないため、うまく食べていくとご褒美となるポイントの高い食べ物を口にすることができます。
ポイント制のダイエットなんて、本当にゲームのようで楽しく続けられそうですね。カロリー計算をする手間も省けるので、手軽に始められる!と非常に人気です。
欧米や欧州では、このようなダイエットプログラムと連動したレディーミール商品が数多くスーパーなどで販売されています。
今回は、フランスの食生活や健康意識についてご紹介しました。弊社では様々な海外トレンド情報を取り揃えておりますので、お気軽にお問い合わせください。
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