厚生労働省が行う「国民健康・栄養調査」では、国民の身体の状況、栄養摂取状況及び生活習慣の状況などの調査項目を毎年実施しています。今回は令和5年この調査結果の一部を抜粋し、日本人の栄養摂取や生活習慣の傾向をご紹介します。ぜひ商品開発の参考にしてください。
目次
令和5年 (2023年) の1日の野菜摂取量の平均値は256.0gでした。男性平均値が262.2g、女性平均値が250.6gとなっています。ここ10年でピークであった2015年の1日の野菜摂取量の平均値は293.6g でしたが、2022年も1日の野菜摂取量の平均値は270.3gであり、減少傾向となっています。世代別でみると、若い世代では特に野菜の摂取量が少なく、20代男性平均値は230.9g、20代女性平均値は211.8gとなっています。いずれも70歳以上に比べて50g以上摂取量が少なく、若い世代の野菜の摂取不足は以前から叫ばれているものの改善されていません。
1日の食塩摂取量の平均値は9.8gでした。男性平均値は10.7g、女性平均値は9.1gとなっています。平成24年の平均値は10.4gであり減少傾向ではあるものの、令和4年の平均値は9.7gであり近年は横ばいが続きます。日本人の食事摂取基準(2025年度版)で掲げられている食塩の目標量は、男性7.5g/日、女性6.5g/日となっており、その目標値と現状は距離がある状況です。
1日の歩数の平均値は、男性で6,628歩、女性で5,659歩でした。平成 24 年は男性で7,139歩、女性で6,257歩であり、近年は減少傾向が続きます。年代別で見ると、男性は50代平均が7,504歩に対し60代平均が6,159歩、女性は60代平均が5,837歩に対し70代平均が4,000歩であり、年齢によってガクッと歩数が減る傾向が確認できます。健康日本 21(第三次)では、目標値として1日の歩数の平均値を7,100 歩と設けていますが、現状は達していません。
過去1年間に歯科検診を受けた人の割合は58.8%で、男性が54.8%、女性が62.4%でした。2009年、2016年の受けた人の割合は、34.1%、52.9%であり、近年歯科検診に対する意識が高まっていることが伺えます。世代別でみると、20代の受診割合は低く、男性で38.3%、女性が50.3%となっています。

出典 : 令和5年国民健康・栄養調査結果の概要
図38 過去1年間に歯科検診を受けた者の割合の年次推移(20歳以上、男女計・年齢階級別)
令和5年「国民健康・栄養調査」の結果から、日本人の栄養摂取や生活習慣の傾向を確認してきました。減塩が進み歯の健康に対する意識が高まる一方で、野菜の摂取量不足や運動不足が悪化していることが明らかになりました。後もこうした栄養摂取や生活習慣の傾向には注目です。
参考文献 : 令和5年 国民健康・栄養調査結果の概要
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001338334.pdf

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