2026年度、ブロッコリーが農林水産省の指定野菜に追加されました。指定野菜の追加は約50年ぶり。その背景にあるのが、ブロッコリー需要の高まりです。スーパーやコンビニでは、健康志向や時短ニーズを追い風にブロッコリーを使用したさまざまな商品が並んでいます。この記事では、指定野菜の概要と、市販品での展開状況を紹介します。
(調査日:2026年6月)
指定野菜とは、消費量が多く、国民生活にとって重要な野菜として農林水産大臣が指定する品目です。生産や出荷の安定を図り、消費者が野菜を入手しやすい環境を維持することを目的としています。これまで、キャベツ・トマト・にんじんなど14品目が指定されていましたが、2026年4月にブロッコリーが追加されました。新たな追加は、1974年のばれいしょ(じゃがいも)以来です1)。
農林水産省によると、1990年から2022年にかけてブロッコリーの出荷数量は約2倍(7.7万トンから15.7万トン)に増加し、一人当たりの購入数量も約3倍(540gから1,619g)に拡大しました2)。こうした需要拡大の背景には、栄養価の高さに加え、冷凍食品や惣菜への活用のしやすさがあります。ブロッコリーは、ビタミンやミネラル、食物繊維などを含む緑黄色野菜で、加熱後も鮮やかな緑色を保ちやすく、食卓や弁当の彩りとして広く利用されています。また、野菜の中ではタンパク質量が比較的多く、健康志向やボディメイクへの関心の高まりを背景に注目が集まっています3)。
ここからは、ブロッコリーの市販品を3つのタイプに分けて紹介します。
トップバリュグリーンアイ「オーガニック群馬県産ブロッコリー」(筆者撮影) ひと口サイズにカットし、下茹でして冷凍した商品。料理の素材として手軽に使える点が特徴で、「自然解凍OK」「すぐに使える」といった利便性を訴求した商品が見られます。「オーガニック」「旬の時期に収穫」といった差別化を図る商品も。大手メーカーのほか、スーパーやコンビニ各社もPB商品を展開しています。サラダや料理の付け合わせ、炒め物など幅広い用途に使えます。
【商品例】
・ニチレイフーズ「そのまま使える高原育ちのブロッコリー」
・トップバリュグリーンアイ「オーガニック群馬県産ブロッコリー」
・ファミリーマート「このまま使えるブロッコリー」
Umios「ブロッコリー3種おかず」(筆者撮影) 調理せずそのまま食べられる惣菜やサラダも広がっています。弁当用の冷凍惣菜では、Umiosが「ブロッコリー3種おかず」を販売。バター炒め、ごまドレマカロニ、ツナマヨサラダのセットで、凍ったまま紙カップごと弁当箱に入れ、自然解凍で食べられる商品です。
また、セブンイレブンは冷蔵惣菜の「たことブロッコリー手摘みバジルのサラダ」を展開。たことブロッコリー、じゃがいも、枝豆をバジルソースで和えた商品で、サラダやおつまみ需要に対応しています。同社の小容量惣菜・サラダ「カップデリ」シリーズの中でも、年間販売数上位にランクインする人気商品です4)。
【その他の商品例】
・ニッスイ「自然解凍でおいしい!ブロッコリー6種のおかず」
ニチレイフーズ「アマニ鶏のささみブロッコリー」(筆者撮影) 近年は、高タンパク市場の拡大に伴い、鶏むね肉やささみ、卵などのタンパク源と組み合わせて「タンパク質がとれる」ことを訴求した健康志向の商品も目立ちます。ニチレイフーズの「アマニ鶏のささみブロッコリー」は、食べやすい大きさにカットしたブロッコリーと、亜麻仁成分を配合した飼料で育てたアマニ鶏のささみを組み合わせた冷凍商品です。自然解凍に対応しており、100g当たり10.3gのタンパク質を摂取できます。
【その他の商品例】
・セブンイレブン「ブロッコリーチキンエッグ」
約50年ぶりの指定野菜追加が示すとおり、ブロッコリーは日々の暮らしで存在感を強めています。時短ニーズに対応した素材型の冷凍商品、そのまま食べられる惣菜・サラダ、高タンパク訴求型商品など、多様な商品展開が進んでいます。健康志向や利便性へのニーズを背景に、今後もブロッコリーを活用した商品の拡大が期待されます。
参考文献
1. PR TIMES ブロッコリー、約52年ぶりに新たな「指定野菜」へ(閲覧日:2026年6月19日)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000099.000038953.html
2. 農林水産省 ブロッコリーの指定野菜への追加および令和11年度ブロッコリーの需要及び供給の見通しの作成方針について(閲覧日:2026年6月19日)
https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/yasai_zyukyu/attach/pdf/index-151.pdf
3. 独立行政法人農畜産業振興機構 ブロッコリーの需給動向(閲覧日:2026年6月19日)
https://vegetable.alic.go.jp/yasaijoho/yasai/2411_yasai1.html
4. セブンイレブン 人気の「カップデリ」シリーズ 年間販売数上位5種類を「ベストセラー」パッケージで発売(閲覧日:2026年6月19日)
https://www.sej.co.jp/company/news_release/news/2026/2603021100.html

今注目を集めている食品トレンド情報や
食品開発に関する資料を
無料でご提供しています。
是非この機会にご覧ください。

ペクチン、ゼラチン、キサンタンガム、
カラギナンなど
ハイドロコロイドに
ついて徹底解説。
ハイドロコロイドの概要から、
各種の特徴を全75ページにわたって
徹底に解説しています。
是非ご覧ください。
食品の企画・開発に関わる人のための専門メディア「食品開発ラボ」は、ユニテックフーズ株式会社が運営しています。
当社では創業以来独自の素材・製品で新しい食品の価値を創造することをコンセプトに、ペクチンをはじめとするハイドロコロイドの研究や素材を組み合わせたこれまでにない特性を持つ製品の開発、加えてお客様のご要望に応じた当社製品を実際の食品に用いた利用・応用技術の開発を行っています。
商品企画・開発において何かお困りごとがあれば、きっと当社がお役に立てると思います。
是非お気軽にお問い合わせください。