欧米の健康・自然派食品の今!
オーガニック・グルテンフリー特集2019年3月6日~9日にアメリカのアナハイムコンベンションセンターで開催された、世界最大の健康食品・自然関連食品の展示会『Natural Products EXPO WEST 2019』を全3回に分けてレポートします。今回は『アメリカ人の食に対する意識編』です!
アメリカのアナハイムで開催される世界最大規模の健康食品・自然関連食品の見本市です。2019年で39回目の開催となりました。2019年の開催時期は3月6日~9日の4日間でした。開催場所はアナハイムコンベンションセンターです。面積149,000平方メートル(東京ドーム約3.2個分)、西海岸最大規模になります。ちなみにこの近くにはディズニーランドリゾートがあります。
展示はナチュラル加工品、オーガニック食品、サプリメント、原料素材、化粧品、トイレタリーになりますが、主にはナチュラル加工品、オーガニック食品、サプリメントが大部分を占めていました。
展示会の規模としては、参加者数88,000人、出展社数3,580社であり、毎年拡大している注目の展示会となっています!丸2日間視察でも全部は回り切れないほどの規模でした。
欧米の健康・自然派食品の今!
オーガニック・グルテンフリー特集展示会ではオーガニック、Non-GMO、グルテンフリー商品の展示会が目立ちました。オーガニックは広大なコーナーも設置されており、ニーズの高さがうかがわれます。
ではなぜこのような商品が市場で受け入れられるのでしょうか?それは下記の2点ではないかと筆者は考えます。
①アメリカ富裕層による工業化されたフードシステムへの不信感
②ミレニアル世代の消費ボリュームの増大
まず、アメリカ富裕層による工業化されたフードシステムへの不信感ですが、富裕層にインタビューをしたところ、彼らは抗生物質やホルモン類を投与された『人工的な』牛や豚を食することが本当に体に良いことなのかとの疑問を持っていました。合わせて、農薬に関しても安全基準があるとは言え、そのような野菜・果物の食の歴史は浅いので、将来的に健康を害する危険性をぬぐい切れないとのことです。『生活習慣病の原因も現在の食生活と関連があるのでは』等の声もありました。
続いて、ミレニアル世代の消費ボリュームの増大も関係があるのではと言われています。
ミレニアル世代とはアメリカで2000年代に成人になった世代のことです。この世代はインターネット普及の第1世代であり、情報リテラシーに優れています。食材の安全性に関しては学校教育でも題材となっており、農薬・添加物等の情報(正しい正しくないは別として)も他の世代に比べて豊富に有しています。
上記2点はあくまで参考でしかないですが、このようなカテゴリーの人たちがいわゆる『ナチュラル』な商品の購買を推進しているのではないでしょうか。一方で科学的根拠に乏しく、漠然とした不安に基づく購買であることから、部分的なネガティブな情報を全体的な問題としてクローズアップしているとの声も聞かれました。
第1回は以上になります。アメリカ人の意識を理解することから展示会の見え方も変わってきますね。いかがでしたでしょうか。
次回は展示会で注目されていた『KETO』のキーワードから、アメリカと日本のダイエットの違いについてご紹介していきたいと思います。
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