「アフターコロナ」時代の美容食品戦略

2023年5月8日より新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが、従来の2類から季節性インフルエンザなどと同じ5類に移行しました。3月13日よりマスクの着用の判断が個人に委ねられたことと合わせて、「コロナ禍」からの転換期となっています。
そんな「アフターコロナ」時代を迎えつつある現在で注目を集めているのが美容食品です。コロナ禍の最も大きな影響の一つは、マスクの着用習慣の定着です。大多数の方がマスクを常時着用する日常は、人々の美意識に大きな影響を与えました。本記事では、コロナによる美容意識の変容と、現在注目を集める美容食品について紹介します。

【関連情報】

コロナ禍によって生じた悩みは肌と体型
ニュートリコスメティクス市場の台頭
注目が集まる美容食品
プロテイン
セラミド
コラーゲンペプチド
まとめ

コロナ禍によって生じた悩みは肌と体型

長期にわたるコロナ禍において、外出自粛を求められたり、マスクの着用習慣が定着したりするなど様々な行動の変化がありました。その中で、美容意識はどのように変化したのでしょうか。SHE株式会社が2021年に実施した調査結果 ¹⁾を基に見ていきましょう。20歳以上の女性を対象にした本調査では、約半数の方がコロナ禍で外見にネガティブな変化が生じたと答えています。変化が生じた外見の部位としては、肌と体型が22%で並びます。さらにアフターコロナに向けて解消した悩みとして、体型が24.2%、肌が21.8%で1位、2位を占めます。コロナ禍による外出自粛やマスク着用の習慣定着の影響が、美容意識に影を及ぼしていることが伺えます。

出典 : SHE株式会社調べ

ニュートリコスメティクス市場の台頭

近年では、化粧品を用いて外側から美しくなるだけではなく、食品を摂取して内側から美しくなるという考え方が広まってきています。これは「ニュートリコスメティクス」と言われ、「ニュートリション（栄養素）」と「コスメティクス（化粧・化粧品）」を合わせた造語になります。ニュートリコスメティクスの世界市場は、2023年から2027年にかけて年平均で3.65%成長すると予測されています ²⁾。コロナ禍で生じた肌や体型の悩みを改善する手段として、ますますニュートリコスメティクスは注目が高まると考えられます。

注目が集まる美容食品

プロテイン

美容食品は様々ありますが、近年プロテインが注目されています。プロテインはスポーツやフレイル予防の観点でも消費量が伸びていますが、美容用途としても重宝されいます。株式会社ネオマーケティングの調査 ³⁾によると、20代～60代の女性がプロテインを摂取している目的として、約4割の方が美容目的と回答しています (筋力向上目的は48%) 。加えて美容目的と回答した人の約8割は、肌質の維持・改善、肌荒れ予防のためと回答しています。このようにプロテインは、美容目的に使用されている実績があります。

出典 : 株式会社ネオマーケティング調べ

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セラミド

セラミドは肌の潤いを保つのに重要な成分です。セラミドはスフィンゴ脂質の一種であり、細胞膜に存在します。セラミドを経口摂取することで肌の保湿力が高まることが報告されており、機能性表示食品としても届出がされています。

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コラーゲンペプチド

コラーゲンペプチドは、美容食品としては代表格と言えるものです。機能性表示食品としても様々届出されており、肌の潤い維持のエビデンスは多数有ます。コラーゲンペプチドを配合した飲料は多く売られていますが、近年ではロテインに配合して摂取する考え方も増えており、運動や筋肉との相乗効果も注目されています。

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まとめ

コロナ禍は私たちに美容意識にも多くの影響を与えました。そのため、美容においても単なるコロナ禍前に戻るのではなく、新しい美容活動が今後展開されていくと考えられます。本コラムで紹介した美容意識の変容や、美容食品は今後を語る上で欠かせないでしょう。ぜひ、今後もご注目ください。

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参考文献
1)　SHE株式会社コロナ禍2年目の美容意識調査 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000121.000027564.html　(2023年5月10日閲覧)
2)　 TechNavio. Global Nutricosmetics Market 2023-2027. 2022
3) 株式会社ネオマーケティング「プロテイン摂取と美容に関する調査」
https://neom.jp/investigation/3824/ (2023年5月10日閲覧)

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