増粘多糖類にはペクチンやカラギナンなど様々な種類があります。多糖類の種類によって、溶液の粘性は異なっているため、開発したい商品に合わせて最適な多糖類を選択する必要があります。今回はそのような多糖類の選択の際にお役に立てるよう、溶液の粘性にフォーカスして、動画で解説します。
アラビアガムはアラビアゴムとも呼ばれ、マメ科アカシア属の植物の樹から出る樹液の粘質物である高分子多糖類です。粘度が低いことで知られ、また優れた乳化作用を有するため、飲料などに用いられています。
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ローカストビーンガムはマンノースとガラクトースが結合した多糖類であるガラクトマンナンの一種です。マンノースとガラクトースの比率が4:1となっています。擬塑性流動という流動性を有するのが特徴です。擬塑性流動は力を加えると粘度が低くなり、力を加えないで置いておいた状態では粘度が高くなる性質のことをいいます。同じくガラクトマンナンであるグァーガムやタラガムに比較すると粘度が低くなっています。ゼリー、プリン、冷菓などに使用されています。
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タラガムはガラクトマンナンの一種で、マンノースとガラクトースの比率が3:1となっています。擬塑性流動を示します。食品では、ゼリー、プリン、冷菓、調味料などに使用されています。
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グァーガムはガラクトマンナンの一種で、マンノースとガラクトースの比率が2:1となっています。水に溶解し、擬塑性流動を示します。また、曳糸性が高いのも特徴です。食品では、冷菓、調味料、焼き菓子、パンなどに使用されています。
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キサンタンガムとは、微生物(Xanthomonas campestris/キサントモナス キャンペストリス)から生産される増粘多糖類です。キサンタンガムは、少ない添加量で高い粘度をもつことが特徴です。低濃度、低シェア(回転数)では他の多糖類と比べて高粘度です。また擬塑性流動を示します。ドレッシングやソースなどで使用する際は粘度が低くなるため、流れやすいので使いやすくなります。ドレッシング、タレ、ソース、スープなどに加え、さらには化粧品にも使用されています。
今回ご紹介した溶液の粘性はあくまで目安になります。ここに塩類が入ったり、温度が変わったり。濃度が変わったりすることで、溶液の粘性は変化することがあります。「このような条件でこんな粘度づけをしたい」というご要望がありましたら、ぜひお気軽に弊社までご相談ください。ご対応させていただきます。
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