昨年暮れに、名人位防衛戦を前にインタビューさせていただいた、粂原圭太郎名人。
去る1月11日、近江神宮で開催された「名人戦」で見事に初防衛に成功しました。そこで再びインタビューをお願いし、今後の抱負などをお伺いしました。
(インタビュー実施日 2020年(令和2年)1月24日)
-まずは、「名人位」初防衛おめでとうございます。いまどんな心境ですか?
(粂原名人)
とにかく嬉しいです。挑戦者として戦い、初めて名人位を獲得した去年以上の嬉しさですね。これでようやく本当の名人になれたと感じています。岸田元名人という最強の挑戦者を破って防衛したことで、たまたま一時的に強かったのではないことを証明できたと思っています。
-全5戦で2戦を奪われてからの3戦連取で逆転勝利。予想以上の激戦でした。
(粂原名人)
土俵際まで追い込まれました(笑)。でも「ダメじゃないか」と思ったことは一度もありませんでした。実は2連敗後に、Twitterで「さーこっからやるか」と投稿したんです。開き直ると同時に、これでリラックスできました。3戦目に勝ち、「まず一つ」とまた呟いて、5戦目前には「さぁ、あと一つだ」と呟きました。よくそんな余裕あったね、って言われるんですけど、自分で気分を作っていった感じですね。
-前回のインタビューでも、「2戦取られても逆転する自信はある」と仰っていました。その通りになりましたね。
(粂原名人)
そうなるとカッコいいなとは思ってたんですけど(笑)。実は、1戦落とした後、会場の近江神宮でお詣りをしたんです。かつての名人の方がやはり1敗後に参拝して必勝を誓い、実現した例に倣いました。おみくじも引いたんですよ。そうしたら「末吉」で。まさにその通りでしたね。
-ちなみに今回は、食生活的にはどんな準備をして臨まれたのですか。
(粂原名人)
前夜祭があって豪勢なお料理が出たのですが、胃に負担をかけないことを考えて揚げ物はいただかず、量も控えめにしました。生ものもちょっと避けました。
そして、こういう試合の場合普通は近くに宿泊するのですが、私はいつものように自宅に帰り、ゆっくり寝ました。
-そうしたことで「平常心」を保った?
(粂原名人)
そうですね。毎朝の習慣にしているプロテインとクレアチンを、自炊でつくった豚汁と一緒に摂りました。名人戦10日前からはイミダゾールジペプチドというアミノ酸も摂っていました。
当日のお昼も、出していただいたお弁当は応援に来てくれた後輩に譲り、チョコやグミなどをちょっと食べたくらいです。かるたで力を発揮するためには、「軽め」にしておくのが大事だと思っています。
-今回もクレアチンが味方になりましたか?
(粂原名人)
そう思います。競技かるた選手として自ら実感していますが、実は教育家として受験生の指導でもクレアチンは助けになるとお勧めしているんですよ。受験は体力勝負という面もあるし、本番の集中力にもプラスになると思います。
受験生や資格の勉強をする社会人をターゲットにするとなると、もう少し飲みやすい工夫があるといいですね。タブレットにするとか。
-さて、「本当の名人」としてこれからどのように活動していきたいですか。
(粂原名人)
まずは、自分の強さをさらに磨くことですね。私のかるたの戦法はちょっと「異端」という風に言われることが多いのですが、これは長年考えていろいろ試みた上で編み出し、ちゃんとルールの枠内でやっている戦略なので、変えるつもりはありません。その上で、挑戦して来る人たちの「壁」として強く機能したいと思います。「掛かってこいよ!」と。
-かるた界にも新風を吹き込みたい、と考えておられるとか?
(粂原名人)
はい。競技人口が百万人を超えたと言われる「競技かるた」ですが、今、新しい動きがかるた界には起きているんです。ブームの火付け役となった『ちはやふる』の末次由紀先生が、かるた界応援のために「ちはやふる基金」を立ち上げてくださいまして。それを基盤に、かるた界のトップ選手が集う新しい競技会「ちはやふる小倉山杯」がこの2月23日に行われます。私も、先日戦った挑戦者の岸田元名人も出ます。女子で今回新クイーンになった本多恭子さん、山下恵令前クイーンらも一堂に会します。優勝賞金が100万円、準優勝賞金50万円と過去に例がない大会になります。ほんとうに素晴らしいことで、末次先生には心から感謝していますし、私としてもできることをお手伝いしていきたいと思っています。
-なるほど、ぐぐっと盛り上がっていきそうですね。
(粂原名人)
はい。個人的には、今年令和2年を「新・競技かるた元年」にしたいとぶち上げているんですよ。オリンピック・パラリンピックと連動したイベントも今年は各地で行われます。そうした活動が盛んになると、いまボランティアで成り立っているような協会(全日本かるた協会)の運営も、良い意味で「プロ化」していく必要があるのではと思っています。
AIが人間を上回る実力を発揮している将棋や囲碁と違って、競技かるたは「静」と「動」の両側面にわたって生身の人間が熱い勝負を行う世界です。「ちはやふる小倉山杯」をメディアでも取り上げていただいてその熱さが伝えられ、一人でも多くの方が競技かるたに関心をもって、中に入って来てくれることを願っています。
-ますますのご活躍を期待しています。引き続き、クレアチンをプロテインなどと上手く摂り入れていただいて、頑張ってください。
(粂原名人)
頑張ります。期待していてください。
『ちはやふる』
末次由紀作のコミックとそれを原作としたTVアニメ、映画。クイーンを目指す少女綾瀬千早を主人公とし、周囲の男女と織りなす青春物語が大人気を博している。コミックは講談社『 BE・LOVE』に連載、単行本の累計出版部数は2000万部を超える。
映画は千早役を広瀬すずが演じ、『ちはやふる・上の句』『下の句』『結び』の3編が制作・公開された。
『ちはやふる小倉山杯』
『ちはやふる基金』が協賛する2020年 (令和2年) 2月23日 (日)、嵯峨嵐山文華館 (京都) で開催される大会。名人、クイーンをはじめとする競技かるたのトップ選手8名による頂上決戦が繰り広げられる。優勝賞金100万円、準優勝賞金50万円と過去にない規模の大会であり、多くのニュースサイトやシャープ株式会社の公式twitterで取り上げられるなど反響を巻き起こしている。
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