コラーゲンを
使用したレシピ集
~製菓・製パン・デザート~
食品中のたんぱく質の栄養価を示す指標として、アミノ酸スコアがあります。鶏卵や牛肉などはアミノ酸スコアが100(最高値)と、たんぱく質としての栄養価が高いのに対し、豚皮や牛骨から抽出されるコラーゲンのアミノ酸スコアは0と最低値です。本コラムでは、その理由とアミノ酸スコアについて解説し、その上でコラーゲンの有用性についてご説明します。
目次
アミノ酸スコアを一言で表すと「食品中のたんぱく質の栄養価を示す指標」です。具体的な計算方法については省略しますが、スコアは0~100の値をとり、その値が高いほどたんぱく質としての栄養価が高いということになります。
ここで言う「栄養価」について説明します。体を構成するのに不可欠なアミノ酸ですが、それらは体内で生成できない9種の必須アミノ酸と、体内で生成できる11種の非必須アミノ酸に分けられます。必須アミノ酸は体内で生成されないため、食事から摂取しなければならず、その食品中に必須アミノ酸がどれだけ含まれているか、というのが栄養学の観点からは重要になります。その必須アミノ酸の種類と量から算出した値がアミノ酸スコアです。
左の図に食品ごとのアミノ酸スコアを示しました。鶏卵や牛肉など動物性たんぱく質はアミノ酸スコアが高いのに対し、精白米やパンなどの炭水化物に含まれるアミノ酸スコアは低く、必須アミノ酸が十分含まれていないことが分かります。ここで着目していただきたいのがコラーゲンのアミノ酸スコアが0であることです。アミノ酸スコアの算出方法ですが、食品中の必須アミノ酸のうち、含有量が最も低い必須アミノ酸の含有率(%)をスコア値として定義します。コラーゲンはアミノ酸組成の偏りが大きく、必須アミノ酸のトリプトファンが0%であるため、アミノ酸スコアも0となっているのです。
よく比較対象となるたんぱく源である大豆や乳が、それぞれそれのみで成長したり、仔牛を成長させたりするものであるのに対しコラーゲンは動物の骨や皮など体の一部(結合組織)から作られるたんぱく質です。トリプトファンは体内でのホルモンや筋組織の一部の合成のために利用される物質なので、骨や皮から抽出されるコラーゲンには含まれていません。
体全体をつくる乳や豆に全てのアミノ酸が含まれ、体の一部からできるコラーゲンに特定のアミノ酸が含まれないことは当たり前のことといえます。逆にいえば、特定の部位に特化したたんぱく源、と考えることもできます。
注意すべきは、「アミノ酸スコアが低い=食品としての価値が低い」という考えです。なぜなら、アミノ酸スコアは食品中のたんぱく質の栄養価のみを評価しており、それ以外の要素(例えば、その食品の機能や効能)とは無関係だからです。そのため、食品の機能・効能も考慮し、足りないアミノ酸は他の食事で補うことで、コラーゲンが十二分に有用なたんぱく源になりえます。次節でコラーゲンが特化している有効性の一部をご紹介します。
~製菓・製パン・デザート~
長年の研究から、コラーゲンは様々な機能を有していることが分かっており、多くの人にとって有用であることが示されています。
※以下は、健康食品やサプリメント等の製造・販売者向けの内容となります。記載している情報は一般消費者向けではなく、市販品についての効果・効能を標榜するものではありません。ご了承のうえ、閲覧してください。
アスリートや部活動生、ボディビルダー、フィジーカーなど、継続的に運動する人にとってコラーゲンは有用だと考えられます。1日20 gのⅠ型コラーゲンペプチド(Peptan®)を9日間摂取することで、筋損傷が有意に回復し、運動パフォーマンスが向上することがわかりました。また、運動後の筋肉痛(VASスコア)が軽減される傾向があることもわかっています。(1)
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コラーゲンは真皮にネットワーク状に存在しており、肌の弾力性やハリに寄与しています。コラーゲンが不足してこの構造が維持できなくなると、表皮が陥没してシワや毛穴の広がりにつながります。ルスロ社の研究によると、1日5 gのⅠ型コラーゲンペプチド(Peptan®)を90日間摂取することで、シワの減少、毛穴の縮小といった効果がみられました。(2)
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Ⅱ型コラーゲンペプチドは、軟骨に多く存在するコラーゲンペプチドです。加齢によりⅡ型コラーゲンペプチドが減少すると軟骨が本来の機能を失い、関節症を発症することがあります。また、高強度の運動をするアスリートなどは、軟骨が摩耗するとケガやパフォーマンスの低下につながることがあります。Soniwalaらの研究によると、変形性関節症モデルマウスにⅡ型コラーゲンペプチドを3週間投与したところ、損傷した軟骨の面積の回復、炎症の抑制効果が見られました。(3)
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アミノ酸スコアという指標は、たんぱく質の栄養価を考える上で重要な指標です。しかしそれは指標のひとつでしかなく、健康的な食生活を送るためには、多角的な視点から食事を考える必要があります。アミノ酸スコアが低いといわれるコラーゲンも、上に示したように様々な機能を有していました。そのような食品の機能や効能なども視野に入れて食品を選択することが重要です。
弊社の取り扱うコラーゲンペプチドPeptan®は、まさにそのような科学的エビデンスを豊富に有しているだけでなく、風味良好で溶解性も良いため、食品や飲料、サプリメントに好適です。また、添加物や保存料不使用のクリーンラベル製品でもあります。コラーゲンを使用した製品開発をお考えの方は、一度Peptan®をご検討してみてください。
【参考文献】
(1) Clifford T. et al., “The effects of collagen peptides on muscle damage, inflammation and bone turnover following exercise: a randomized, controlled trial”, Amino Acid, 2019.
(2) Rousselot, 非公開研究.
(3) Soniwala S et al., “Oral Hydrolyzed Type 2 Collagen Protects Against the OA of Obesity and Mitigates Obese Gut Microbiome Dysbiosis.”, Poster Presentation at ORS 2018 and OARSI 2018.
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