海外での中華惣菜のトレンド〈韓国・アメリカ〉

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肉まんや餃子などの中華惣菜は日本で人気が高く、原材料や食感にこだわった多様な商品が販売されています。海外でも中華惣菜の需要は高く、日本とは異なる味わいや仕様の商品が見られるようです。この記事では、韓国とアメリカを中心に、海外での中華惣菜のトレンドや商品仕様について解説します。
(調査日:2024年2月)

韓国(餃子)

ハリムの冷凍餃子(写真提供:ハリム)

韓国の餃子は、日本とは調理方法や風味が少し異なります。日本では焼き餃子が一般的ですが、韓国では、蒸す・揚げる・焼く・茹でるなど調理方法がさまざまです。餡には野菜や肉のほか、豆腐、キムチ、韓国春雨が用いられることもあります。

市場調査会社マーケットリンクによると、韓国における2022年の冷凍餃子の売上は、2020年のピーク時から20%以上減少したものの、依然として餃子は冷凍食品市場で重要な位置にあります。大手食品メーカー「CJ第一製糖」のブランドbibigoが市場シェアの47.5%を占めており、他メーカーは差別化を図る商品を打ち出しています1

例えば、食品メーカー「ハリム」は平均価格より約10%高いプレミアムなジューシー冷凍餃子シリーズを2023年に発売しました。濃厚なスープをたっぷりと含ませた肉汁感と、もちもちの皮が特徴で、肉餃子、えび餃子、キムチ餃子、牛肉しいたけ餃子など全9種類での展開です2

また、総合食品メーカー「大象(デサン)」のブランドHOME:ings(ホーミングス)は、手作り製法にこだわった「家餃子」、エアフライヤー調理に最適化されクリスピー食感を楽しめる「カリカリ餃子」、皮にもち米粉とジャガイモでんぷんを使ったもちもち食感の「水餃子」といった3つカテゴリーで餃子シリーズを販売しています3

韓国(中華まん)

中華まんは韓国でも冬の人気商品で、コンビニやスーパーで広く販売されています。日本と同様に肉まんやあんまん、ピザまんがありますが、惣菜系・スイーツ系ともに日本よりも種類が多いのが特徴です。

食品メーカー「SPCサムリップ」の中華まんシリーズは、韓国では冬の定番商品です。同社は多様な消費者のニーズを満たすことに焦点を当て、2023-2024年シーズンは17種の商品を発売すると発表しました。定番のあんまんやピザまんのほか、キムチのサクサク感と唐辛子の辛味を感じられる「スパイシーキムチ味」、最近の韓国での麻辣ブームを活用した「麻辣チキン味」、クリームチーズとモッツァレラチーズを使った甘味のある「チーズ味」などさまざまです4

アメリカ(小籠包、餃子)

アメリカの人気スーパー「Trader Joe’s」では、小籠包、餃子、ワンタン、チャーハン、オレンジチキンなど自社ブランドで冷凍中華惣菜を豊富に展開しています。Trader Joe’sが2024年1月に発表した最新の人気商品ランキングでは、総合2位にチキン小籠包、4位にポーク小籠包がランクインしました5

チキン小籠包の具材には、鶏肉、水、ゼラチン、チキン風味粉末、玉ねぎ、ねぎ、醤油などが使われ、生地には、強化小麦粉、水、タピオカ加工でん粉などが使われています。1パック6個入りで3.49ドルです。

アメリカではビーガンやグルテンフリー対応商品も販売されており、Trader Joe’sもビーガン対応のThai Vegetable Gyoza(タイ風味ベジタブル餃子、4.79ドル)を販売しています。また、グルテンフリー冷凍食品メーカーの「Feel Good Foods」は、小麦粉を使用しない冷凍餃子や春巻きを手がけ、アメリカ国内のスーパーで広く展開中です。グルテンフリー・ポーク餃子の原材料には、キャベツ、豚肉、水、米粉、タピオカでん粉、ねぎ、ごま油、砂糖、食塩、にんにく、生姜、こんにゃく粉、キサンタンガムなどが使用されています。

まとめ

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