アメリカの自然派食品スーパー大手「Whole Foods Market(ホールフーズマーケット)」は、今年10月に2022年の食品トレンド予測を発表しました。Whole Foods Marketは毎年、自社のバイヤーと専門家による翌年のトレンド予測を発表しており、アメリカでは多くのメディアが注目しています。食品開発ラボでも毎年取り上げていますが、2021年の食トレンドは、新型コロナウイルス感染症の影響を反映したトレンドとなっていました。2022年もコロナ禍の影響を受けつつ、健康機能やSDGsに関連する食トレンドが多く見受けられます。本コラムではTOP10トレンドのうち後半5つを紹介しています。ぜひ最後までご覧ください。
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Whole Foods Marketが2021年の注目食品トレンドTop10を発表①
20年前に誕生したカーンザは多年草の穀物で、環境負荷を削減できる穀物として海外で注目が集まっています。環境にやさしいといわれる要因の一つが、多年草であるという点です。小麦などの一年草と異なり毎年の農耕や植え替えの必要がないため、作業に関わるCO2の削減が期待できます。もう1つの特徴が長い根を持つ点です。そのため大気中の二酸化炭素や窒素をほかの穀物よりも多く固定できます。さらに小麦よりも少量の水で生育するという特徴もあります。
実際に、カーンザは環境負荷を削減できる穀物として注目が集まり、すでにアメリカなどではパンやパスタ、ビールの原料として使用されています。
ひまわりの種を使用したクラッカーやアイスクリーム、クリームチーズなどが増えています。グルテンフリー、アレルギーフリーの植物性原料であるひまわりの種は、ビタミンやたんぱく質、不飽和脂肪酸など栄養価が豊富で、今後のスナック業界を盛り上げる存在として注目が集まっています。
スーパーフードとして注目されるインド原産の植物―モリンガは、古くから薬や美容・健康素材として利用されてきました。モリンガは種子から葉、花まで利用できることから「奇跡の木」と呼ばれ、ビタミンやミネラルなど豊富な栄養素を含んでいます。海外では抹茶の代替としても利用され、お茶だけでなくスムージーや焼き菓子、冷菓、プロテインバーなどに広く利用されています。モリンガで淹れたお茶は香ばしく、飲みやすい風味が特徴です。
直訳すると機能性フィズ(炭酸飲料)です。嗜好品とされてきた炭酸飲料に、プレバイオティクスやプロバイオティクスなどの機能性を付与し、単純な嗜好品という枠にとらわれない新製品に注目が集まります。
カレーのスパイスとして知られるターメリックは、古くは漢方薬としても利用されてきました。最近は慢性炎症(inflamm-aging)の抑制効果などからサプリメントなどとしても利用されています。その効果効能から、実際にシリアルやサンドイッチなどの食品に健康機能素材として配合されており、来年以降も目が離せない素材となっています。
2回に分けてWhole Foods Marketのトレンドを紹介してきました。今後も引き続き海外のトレンドを調査していきたいと思います。
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