最近、よく耳にするようになった「ハイレジ」。
加工食品でもハイレジ訴求の商品を見かけるようになりました。
ハイレジスタントスターチの略称ですが、このハイレジが今、注目を集めています。
「ハイレジ」の食のトレンドをご紹介します。
目次
ここ数年で、「ハイレジ」、つまりハイレジスタントスターチブームが起きているのはご存知の方も多いのではないでしょうか。そのハイレジの中でも、あるスーパーフードが今注目を集めているのです。
スーパーフードは、栄養バランスに優れており、一般的な食品より栄養価が高い食品であること、もしくはある一部の栄養・健康成分が突出して多く含まれる食品であるという特徴があります。
一般的な食品とサプリメントの中間に位置し、料理の食材としての用途と健康食品としての用途を併せ持つのも特徴です。
そのネーミングや、“ナチュラル”“グリーン”といったコンセプトにより、スーパーフードは、今注目を集め始めています。
特に「ハイレジ」の1つである「グリーンバナナ」は、グローバルな食品調査会社ミンテルが、2018年度に注目する素材にレジスタントスターチをアピールポイントに掲げているグリーンバナナを挙げるなど、メディアにも続々と特集され始めています。
ここで、レジスタントスターチについての概要と効果を確認しておきましょう。
レジスタントスターチとは、炭水化物の一種で、食物繊維と同様の働きをするといわれている「難消化性でんぷん」のことです。レジスタントは「消化されない」、スターチは「でんぷん」という意味です。
レジスタントスターチは、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維のダブルの働きをするといわれています。便のかさを増やして腸の蠕動運動を促進したり、便の水分保持にはたらきます。また腸内で大腸まで到達して腸内細菌のエサになる上に、腸内では善玉菌を増やして腸内環境を整える働きがあるといわれています。
レジスタントスターチの研究としては、次の2つを紹介します。
レジスタントスターチを摂取することにより、ほとんど消化されないで腸内を移動する性質から、血糖値の急激な上昇を抑えることができるため、血糖値が上がると分泌されるインスリンを抑制することが報告されています。インスリンは血糖値が急激に上昇すると大量に分泌され、血糖値が乱降下することから血管の細胞を傷つけ、血管の壁が不安定になるといわれているホルモンです。
こちらはレジスタントスターチそのものではなく、レジスタントスターチをふくむグリーンバナナパウダーによる臨床試験です。
30名のII型糖尿病患者に対して行われた実験では、「グリーンバナナパウダー」を1日24g摂取したところ、体重、BMI共に有意な減少効果が認められたという報告があります。
レジスタントスターチを多く含む食材には、身近なものでは大麦、白米、全粒小麦(全粒粉)、トウモロコシ、インゲン豆、ジャガイモなどがあります。
また、先ほど実験結果でご紹介した未熟バナナ果実の粉末グリーンバナナパウダーのもレジスタントスターチを含む食材として注目です。
今、注目を集めているハイレジについて概要と効果を解説してきました。すでに話題になっていますが、今後、レジスタントスターチが健康訴求型の食品に活用されていく流れが起きていく中で、さらに注目を集めていくと考えられます。一足先に注目してみてはいかがでしょうか。
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