2024年8月28日に、厚生労働省は令和4年「国民健康・栄養調査」の結果の概要を発表しました。「国民健康・栄養調査」には国民の身体の状況、栄養摂取状況及び生活習慣の状況などの調査項目があり、毎年実施されています。今回はこの調査結果の一部を抜粋し、日本人の栄養摂取や生活習慣の傾向をご紹介します。ぜひ商品開発の参考にしてください。
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目次
令和4年 (2022年) の1日の野菜摂取量の平均値は270.3gでした。男性平均値が277.8g、女性平均値が263.9gとなっています。10年前の平成24年 (2012年)の調査では、1日の野菜摂取量の平均値は286.5gとなっており、減少傾向となっています。世代別でみると、若い世代では特に野菜の摂取量が少なく、20代男性平均値は232.1g、20代女性平均値は189.6gとなっており、いずれも70歳以上に比べて80g以上摂取量が少ないです。このように、若い世代の野菜の摂取不足が伺えます。
1日の食塩摂取量の平均値は9.7gでした。男性平均値は10.5g、女性平均値は9.0gとなっています。平成24年の平均値は10.4gであり、減少傾向ではあります。しかしながら、日本人の食事摂取基準(2025年度版)で掲げられている食塩の目標量は、男性7.5g/日、女性6.5g/日となっており、目標値と現状は乖離がある状況です。
ここ1ヶ月間、睡眠で休養が十分にとれていない者の割合は 20.6%でした。平成 24 年は15.6%であり、増加傾向にあります。世代別でみると、20代が21.6%であり、30代が27.5%、40代が28.4%、50代が29.4%と年代が上昇するにつれて、睡眠で休養が十分とれていない割合が高まります。一方で、60代が16.8%、70代が12.6%で値が低下しており、定年・退職といった労働面が睡眠に影響を与えていることが伺えます。
出典 : 令和4年国民健康・栄養調査結果の概要
図21 睡眠で休養が十分にとれていない者の割合(20 歳以上、性・年齢階級別)
40代以上において、何でもかんで食べることができると回答した者の割合は、80.1%でした。平成25年 (2013年)では76.4%であり、増加傾向にあります。今回の調査では、40代、50代では90%以上がなんでもかんで食べることが出来ると回答し、60代においても81.5%が回答しこれは2013年の75.0%から6%以上も増加しています。
出典 : 令和4年国民健康・栄養調査結果の概要
図 32 「何でもかんで食べることができる」者の割合の年次比較(40 歳以上、男女計)
令和4年「国民健康・栄養調査」の結果から、日本人の栄養摂取や生活習慣の傾向を確認してきました。10年前に比べて、減塩が進んだり歯の健康が改善されたりする一方で、野菜の摂取量や睡眠の質では悪化していることが明らかになりました。完全栄養食や睡眠のヘルスクレームを謳う機能性表示食品の高まりは、このようなニーズを捉えているのかもしれません。今後もこうした栄養摂取や生活習慣の傾向には注目です。
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