機能性調味料に求められること~あんかけ編~

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あんかけは中華丼や五目焼きそばなど様々な惣菜に使用される人気料理の一つです。あんかけは舌ざわりや喉ごしを良くしたり、温かい料理を冷めにくくしてくれたり、シズル感を出してくれたり、、、昔からお腹も心もほっこり温めてくれます。一方で環境変化により調理から喫食までの時間が伸びたことで、温度や時間経過の影響を受けにくいあんかけが必要になりました。とくに昨今ではテイクアウトやデリバリー商品の増加に伴って外食産業でも経時的な物性維持が課題になっているようです。業務用調味料にとって今後はこれまで以上に「機能性」が求められるようになるのではないでしょうか。
今回は「あんかけダレ」について、適切なとろみをつけつつ食感への影響が少ないすっきりした商品の開発例をご紹介いたします。

あんかけの課題

シーン①:店頭陳列時の課題
あんかけ惣菜を長時間陳列していると、具材からの離水などによってあんかけのとろみが弱まりタレ落ちしてしまことがあります。こうなってしまうと見た目が悪くなりなかなか手に取ってもらえません。

シーン②:テイクアウト、デリバリーにおける商品持ち帰り、配送時の課題
これまで店内喫食を主としてレシピ開発されていた外食ではお客様が持ち帰る(または第3者に配送してもらう)ことを想定されていないケースが見受けられます。店内での接客サービスが加算されにくいテイクアウト・デリバリー商品において、お客様が持ち帰って開けた時の見た目は重要な要素になりました。崩れた見た目ではリピート率が下がるだけでなく口コミで拡散され新規注文も逃すことになりかねません。

シーン③:喫食時の課題~レンジアップ課題~
お客様は電子レンジで加熱してから召し上がるケースが多いです。調理直後では問題なかった物性も再加熱によってとろみが弱まったり、保形性がなくなったりする場合があります。一方でとろみが強すぎると食感が悪くなるため、機能面と食感面を両立させる商品開発が必要となります。

増粘剤による解決方法と問題点

上記の課題を解決するため、一般的には加工でんぷんやキサンタンガムといった増粘安定剤が利用されています。しかし、これらの素材を使用することで新たな問題も発生します。

・加熱調理による粘度低下は完全には抑えられない
・でんぷん、加工でんぷん特有の糊っぽさや、キサンタンガム特有のねとつく食感が気になる
・味がこもりやすく濃いめの味付けになってしまう

とろみを維持するために粘度を高くすると、食感や風味に悪影響が出てしまい、あんかけのおいしさが引き出せなくなります。物性改良と食感の両立というのは永遠のテーマになっているのではないでしょうか。

物性改良と食感の両立に向けて

増粘安定剤を長年取り扱っている弊社は、このテーマを解決すべくこれまで様々な多糖類の組み合わせを検証してきました。その結果誕生したのが「UNetビスホールド」です。特徴は「高い保形性・保水力」「ネトつき感の低減」です。

高い保形性・保水力~照りツヤ感の向上~

UNetビスホールドを配合したあんかけは常温や冷蔵での保形はもちろん、レンジ加熱などの温かい状態でも粘度が低減しにくいため、保形性に優れています

ネトつき感の低減~舌触り喉ごしの改善~

でんぷんでとろみ付けをしているあんかけでは、でんぷんの添加量を減らしUNet ビスホールドを併用することででんぷん特有の糊っぽい食感を抑えることができます。また、キサンタンガムなどの増粘剤と比べねとつきが少なく風味がこもりにくいため、スッキリとした喉ごしで豊かな香り立ちを出すことができます。

参考配合:中華丼用あんかけ

食感を意識して加工でんぷんを減らすと保形性がなく、米飯の下にあんかけが染み込んでしまいますここにUNet ビスホールドを併用することであんかけの保形性が向上し、米飯の上にあんかけが乗ったままの状態を保ちます。もちろん食感も糊っぽさがなく良好です。中華丼を長時間置いても見た目の良さを維持し、食感改善も行うことができます。
さらに「冷凍耐性をつけることできます。冷凍流通・冷凍販売向けのあんかけダレにもおすすめです

原材料名 コントロール区 テスト区
鶏ガラスープの素 2.0% 2.0%
オイスターソース 2.0% 2.0%
料理酒 3.0% 3.0%
食塩 1.0% 1.0%
醤油 1.0% 1.0%
加工デンプン 3.0% 3.0%
UNetビスホールド 0.3%
加水 88.0% 88.7%

 

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